1)集合面接のポイント
集団面接のポイントは、
第一に、
隣の人への気づかいです。
もう一人の生徒が話そうとしているのに
割り込んだり、制止したりしていては、
協調性を疑われます。
その際には、「どうぞ」と譲ったりすれば、
協調性やこころの広さをアピールできます。
第二に、
「偶然の一致」があったときのこころの準備も必要です。
もしかしたら、
先に自分が言いたいことを言われてしまうかもしれません。
そんなときは、
逆に堂々と「偶然ですね」などと反応するとよいでしょう。
集団面接のポイントをまとめると
以下のようになります。
・同席した受験生にも配慮する
「私から答えていいですか」、「お先にどうぞ」など
・同じ答えでも堂々と発言する
「偶然ですね!私も同じです」と答える
2)グループディスカッションのポイント
グループディスカッションでは、
まず積極的に参加する姿勢が重要です。
面接官は、受験生たちの議論を観察しながら、
手元の評価表にチェックを入れています。
例えば
「積極性○点、協調性○点、理解力○点、知的好奇心○点」
などなど。
こうした基準を満たすためには、
まず投げかけられたテーマに対して、発言しなければ、
点数にはならないのです。
黙っていれば、「〇点」です。
ただし、その場でうまい意見が思い浮かばない可能性もあります。
そうしたときの対応の仕方も訓練しておく必要があります。
一つには、前の人が言った内容を「要約」することです。
「クロイワさんの意見は……ことですね。
田中さんの意見は……ことですね」などとまとめるのです。
もう一つには、「整理」をしてもいいでしょう。
「クロイワさんと田中さんは……点で一致していますね。
一方、山田さんと佐藤さんは……点で一致していますね。
他にありませんか」などと振り分けるのです。
このような整理は、人の話への理解力と論理的思考力を
評価されます。
さらに、要約も整理もできないときはどうしましょうか。
人生には、そうしたピンチもつきものです。
そんなときは、ズルい手ですが、
「ただ反応する」という方法もあります。
具体的には、話者のことばを繰り返したり、
誉めたりすることです。
心理学では、こうしたテクニックも会話で重要な要素と
認められています。
「なるほど、クロイワさんは……と考えているのですね(繰り返し=反射)。
素晴らしい指摘ですね(誉め=承認)」などと、場を盛り上げるのです。
こうした反応でも、ディスカッションは進みますので、
発言者は協調性を評価されます。
このように、自分から話題づくりをしなくても、
こうしたディスカッションへの参加はできます。
因みに、こうしたテクニックをビジネスの世界では、
ファシリテーションスキルと呼んでいます。
グループディスカッションのポイントをまとめると
以下のようになります。
・基本は、積極的発言:
まずは「口火を切る」くらいの意気込みで
・要約や整理も重要:
「ものわかり(理解力)」や「仕切り」能力をアピール
・奥の手……:
反射(繰り返し)、承認、意見喚起(振り)……
「盛り上げ役」で協調性を示す
こうしたことを前提として、
あとはトレーニングを重ねればよいのです。
それには、後述する頻出の質問に対して、
まず答えのシナリオをつくること(シナリオづくり)、
そのシナリオを答えている自分を想像すること
(イメージトレーニング)、
実際に一人芝居で演じてみること
(シャドートレーニング)などを繰り返しましょう。
そうして練習を積んだら、
保護者、学校の先生などに面接官役を演じてもらい、
模擬面接(リハーサル)を行うと効果的です。
その際には、面接官役をお願いする人に
評価表を渡してチェックしてもらうと、
「自分のどこがいけないか」が具体的につかめます。
そして、その点を中心に練習していけば
面接力は確実にアップします。
以下、トレーニング過程とシナリオをつくるべき
頻出質問、また評価表を整理しておきます。
※トレーニング過程(練習手順)
・シナリオづくり……頻出質問に対する回答例をつくる
・イメージトレーニング……頭の中で「面接を受けたつもり」をイメージする
・シャドートレーニング……体の動きも伴って「一人芝居」をしてみる
・リハーサル(模擬面接)……面接官役をお願いし、実際の回答感覚を養う
※頻出質問……この質問には答えをつくっておこう!!!
「なぜこの大学を志望したのですか」
「なぜこの学部・学科を志望したのですか」
「他大学と併願していますか。全部合格したらどうしますか」
「入学後どのような学生生活を送りたいですか」
「大学や同窓生に対してどんな貢献ができますか」
「卒業後はどんな方面に進みたいですか」
「将来の夢を実現するためにどんな努力をしてきましたか」
「あなたの得意科目と苦手科目は何ですか」
「学業以外であなたの特技、得意なことは何ですか」
「あなたの性格を一言で表現するとどう言えますか」
「あなたの長所と短所はどこですか」
などなど